「御岳山」・登山紀行

『日本百名山・登山紀行』

　「御岳山」①（プロローグ）



　中央高速道を中津川でおり、木曽川沿いに国道１９号線を走る。

木曽福島の少し手前の出合で左折し、王滝村を経て御岳高原へ向かう。

朝、７時を過ぎている。路肩には多少雪が残っているが、路面は凍結していない。

このぶんだと駐車場まで、チェーンは必要ないようだ。

　途中には信仰の山を象徴するように石仏や石碑が所々に建てられている。

今でもシーズンには白装束姿の人達が列をなして登山する姿が見うけられるそうだ。

　御岳までの林道黒石線からは途中、雪をかぶった御岳の剣が峰が時折姿を見せて

くれる。その雄姿を見るたびにこれからの行程を思い、胸がキュンとなる。

そして、大阪からのロング・ドライブの疲れも、ふーっと飛んでいく。

　ゴンドラリフトの出発駅に一番近い駐車場に車を停めようと思っていたが、すご

い車の数で、駅からは離れた少し下の駐車場に車を止めざるをえなかった。

  それにしてもすごい人、人、人である。

春休みであることと、高校等の入試が終わったこと、そして岐阜あたりのスキー場

に雪がなく、関西や中部圏から一番近い本格的なスキー場になる御岳ということで

この混雑なのだろう、これから先が思いやられるが、皆で朝食をとっていよいよ出

発である。




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